「憧れの先輩から受け継いだグラブ」野球人生を変えた“ひとつの贈り物”

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こんにちは、三十路パパです。
前回の投稿では「ファーストグラブ」について取り上げました。
今回はグラブを振り返る中で思い出した、高校時代のエピソードを紹介します。


厳しい環境と、憧れの先輩の存在

高校進学の際、私はいわゆる“伝統校”と呼ばれる学校を選びました。
そこには厳しい上下関係、厳しい練習、そして激しいレギュラー争いがありました。
もっと言えば、背番号をもらえる20名に入るだけでも大変な戦いです。

そんな環境の中でも、私がのびのびとプレーできた理由のひとつに、ある先輩の存在がありました。
小・中学生のころから同じチームでプレーしていた先輩です。
その方は当時から体格もプレーも抜きん出ていて、市内では知らない人がいないほどの存在でした。
まさに“将来が期待されるスーパー小学生”。学校でも常に目立っていた印象です。

同じ左利きで、同じポジションということもあり、少年団時代から可愛がってもらいました。
体格もスタイルも全く違いましたが、私にとっては憧れの存在でした。

高校でもその先輩と同じユニフォームを着ることになり、入学当初から「〇〇の後輩だよな」と声をかけられることも多く、厳しい上下関係の中でも、少し特別な環境にいられたように思います。


先輩からの贈り物

高校2年の夏、先輩たちの最後の大会である夏の甲子園地区予選。
チームは決勝まで勝ち進み、惜しくも準優勝という結果でした。
正直、あの代は「甲子園に行ける」と多くの人が信じていたと思います。

試合後、先輩方は引退。
小学生の頃から共にプレーしてきた憧れの先輩とも、もう同じグラウンドに立つことはできなくなりました。
その当たり前だった日常が終わる寂しさから、試合後は自分でも驚くほど涙が出ました。
先輩本人よりも泣いていた気がします(笑)

そしてその時、先輩が夏の大会まで大切に使っていたグラブを私に譲ってくれました
「これ、お前にあげるよ。大切に使えよ!」
突然の言葉に、「え?こんな大事なものを?本当にいいんですか?」と驚いたのを覚えています。
同時に、「絶対にエースになって恩返ししよう」と強く心に誓いました。

そのグラブには「平常心」と刺繍が入っていて、私のグラブよりひと回り小さめ。
でも手にはめてプレーしていると、何かに守られているような不思議な安心感がありました。


自分に合うグラブ

先輩の引退以降、そのグラブでプレーしようと意気込んでいました。
しかし、サイズ感、重さ、硬さ、形 どれも普段使っていたグラブと違い、なかなか思うような結果が出ませんでした。
特に制球が安定せず「グラブは体の一部なんだ」と実感したのもこの時です。

それ以来、そのグラブは部室の自分のグラブ置き場に飾るように保管していました。
見るたびに気持ちを奮い立たせてくれる、そんな存在でした。

どんなことがあっても「平常心」に心を保つことができたお守りです。


本当は、大事な試合で使いたい気持ちがずっとありましたけどね……。


最後に

皆さんにとって、「グラブ」にまつわる思い出はありますか?
グラブ一つひとつ、メーカーごとに個性があり、そしてそれは“体の一部”です。

普段使っているグラブ、きちんと手入れしていますか?
自分のグラブが、ある時は味方になり、ある時は自分を成長させてくれる・・・

そんな瞬間が必ずあります。

「道具」から「相棒」へ。
自分の手で、そう変えていきましょう。


P.S.
今回グラブの記事を書きながら、これまで使ってきたグラブを思い返し、いろいろな気づきや疑問が浮かびました。
メーカーや革の違いによって“自分に合う・合わない”があることも、高校時代に強く感じました。
やっぱり、グラブって奥が深くて面白い!

三十路パパ

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